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精神療法における「対人関係療法」とは  


うつ病に効果があるとされる「対人関係療法」をご存じでしょうか。

この精神療法は科学的にも実証されており、最近注目されています。

この「対人関係療法」とは一体どういうものなのでしょうか。


 

 

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≪「対人関係療法」ってどういうもの?≫

 

 

「対人関係療法」とは、対人関係でのストレスを減らすコミュニケーションの取り方を身につけて、うつ病の緩和・改善に結び付けていく精神療法の一つです。

 

人間は身近な人間関係の影響をより強く受けます。

その身近な人間関係が上手くいっていれば、癒しになることもあれば、自信や自尊心がつき自分自身を認められるのでうつ状態とは無縁で良好な状態と言えますね。

 

しかし上手くいっていない場合は、落ち込み、孤立し、自分をダメな存在と考えてしまいストレスがたまっていくことでしょう。

 

それゆえ、自分にとって身近で重要な誰かとの関係性をもう一度見直し、面接やシュミレーションを繰り返し、ストレスを受けづらいコミュニケーション法を身につけて上手に話し合えるように導いていくことに重点を置きます。

 

 

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≪ストレスの原因となっている問題を絞って焦点を当てる!≫

 

対人関係の問題は4つに分けられます。

その中で、ストレスの原因となっている問題を2つに絞り、焦点を当て、重点的に治療することでストレス軽減を目指していきます。

 

―対人関係 4つの問題―

 

喪失体験:大切な人の死から立ち直れない等

対人関係上の不和:相手との気持ちや意見のずれ

役割の変化:生活の変化についていけない場合

対人関係の欠如:社会的に孤立している場合

 

この4つの問題点から2つの問題に絞り勧めていきます。

 

次に、選んだ問題において、どういう出来事や対人関係があるか、気持ちを大事にしながら言葉にし、

どんな問題があったのか、今の症状とどういう関連性があるのかを分析していきます。

そのあと、分析した内容に対してどうやったら解決できるか、ブレーンストーミング(思いつく限り)で解決法を挙げ、

挙げた中で、良い解決法を選び、どう行動するかしロールプレイで練習し、実際の重要な人に対して実践してみる。

 

これが大まかな流れです。

なんとなくどういう療法なのか想像できるでしょうか?

 

 

  • 「対人関係療法」の効果が見込める症状

「対人関係療法」において効果が見込める症状は以下の通りです。

・うつ病

・気分変調性障害

・双極性障害

・トラウマ・PTSDなどの不安障害

 

ただし、すべての人に効果があるとは残念ながら断定できません。

「対人関係療法」に適応するには、「自分の気持ちを認識する力」「自分の気持ちを伝える力」が必要になってきます。

そのため、自分の気持ちを理解したり、伝えたりすることが苦手な自閉症の人は、「対人関係療法」が有効ではないとも言われています。

 

とはいえ、「対人関係療法」は科学的にも効果があると証明されている精神療法です。

もし自分のものにできれば、対人関係ストレスの多い日本社会において、うつ病再発防止にもつながるでしょう。

 
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