うつ病回復に向けて | 札幌うつ病.com

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良くなったり悪くなったりを繰り返します

うつ病の経過には一般的に前駆期、極期、回復期の3段階があり、また、再発を繰り返すうつ病の場合には 病期(病気である期間)と次の病期の間にある中間期を含めた4段階が1つのサイクルと考えられています。

前駆動

うつ病になりかかった段階で、心身のエネルギーが低下して疲れやすく、以前まで普通にできていた ことが次第に辛くなってきます。そのため焦りや自責の念が生じ、イライラや不安が募ります。この 段階で治療が開始されれば回復も早いのですが、本人は病気と思わないためほとんどの場合、治療に 結びつきません。放っておくうちに症状が悪化してしまいます。

極期(急性期)

うつ病のさまざまな症状がはっきりと現れる段階です。この段階になると人に援助を求めない、 あるいは求めることさえできないほどのひどいうつ状態に至ります。周囲の人も異常に気づく ことからようやくこの段階で病気と認識して受診に至り、多くはこの時期に治療が開始されます。 症状が最もひどい時期で、仕事や家事ができなくなります。

回復期

治療によって回復に向かいつつある段階で、うつ状態が良くなったり悪くなったりを繰り返しながら 少しずつ回復していきます。食欲も出てくるので戻りますが、心はまだ安定していないため注意が 必要です。また、自殺するエネルギーのない極期と違い、意欲が高まるので小さなきっかけで自殺 してしまうケースが多いことがわかっています。

中間期

ひと通りの治療が終わり、社会復帰も望める状態です。しかし、うつ病が完全に回復した段階ですが、 再発の可能性が最も高い状態です。病期と病期の期間を中間期ととらえて、再発予防のためにストレス への対応や心身への配慮が求められてきます。

“うつ”は「心・身体・生活」の問題が複雑に絡み合い、悪循環を起こしていくものです。
この悪循環を断ち切るには、心理職・医療職・生活サポーターの協力体制をとることが大切です。
早期であるほど治療や対策が早く開始できるので、小さな変化が見られたら病院へ行くことをおすすめします。

うつ病ぶ有効な治療法“認知行動療法”

患者さんが安心して問題に取り組めるように環境を整えることを第一に考えます。

  • 1 考え方が患者さんの感情や行動に、どのように影響しているのかを調べます。
  • 2 ゆっくりと生活を振り返りながら、心が軽くなる活動を一緒に増やしていきます。
  • 3 自動思考の内容と現実とのズレに注目して、自由な視点で現実にそった柔らかい ものの見方に変える練習をします。
  • 4 バランスよく考えられるようになってきたら、問題を解決する方法や人間関係を 改善する方法を練習して、今できることに取り組みます。

悪循環の流れを変える方法を工夫していくのが、認知行動療法です。これに加えて 薬物療法での治療も進めていきます。