うつ病の再発率は、60%と高く、再発後の再発率は、さらに高いと言われています。回復後、 多くが2~3年以内に半以上が再発すると言われています。再発すると、以前よりも病状が重くなり、 薬の量を増やさなければならなくなる人もいるので、再発を予防することはうつ病治療において大変重要です。
精神科医と良好な関係を継続すること
復職できたからといって、治療終結ではありません。 「維持療法」とは、病気が治った後も薬による治療を継続することです。 うつ病の場合はある日突然服用を止めるのではなく、段階的に減らしていくことになります。
服薬期間は、1~2年です。重症、慢性化している人は数年かかる場合もあります。 必要な治療を継続しながら、心の健康を維持していきましょう。
不眠に注意し、生活リズムの確保を
うつ病は人間に備わっている生物時計の機能障害と言われています。夜眠れない、 夜中に何度でも目が覚めてしまう、などの不眠の兆候があらわれたときは注意しましょう。 うつ病再発のサインかもしれません。暴飲暴食を避け、しっかり睡眠をとりましょう。
適当な開き直りができるように
不安なことを考え出すとキリがありません。自分を許し、開き直ることも大切です。 たとえ失敗があっても落ち着いて、自分を責めずに完全主義が過ぎないように心がけましょう。
心のオン・オフを明確化する
頑張りすぎず、オンとオフの切り替えを大切にしましょう。 ひとりでゆっくりとリラックスできる時間をつくることで気持ちも落ち着きます。 趣味を見つけることもおすすめします。
身近に相談できる人がいると安心もでき、心強いですよね
家庭なら再発リスクをきちんと理解し、生活リズムを安定させ、規則正しい生活を送らせる、 会社なら仕事量を調節する、仕事を抱えこませない仕組みを作るといったことで、患者さんが ストレスを抱えこまないように周囲がしっかりサポートしてあげることも、再発予防には とても大切なことです。