人は誰でも落ち込んだり、悲しくなったりすることはあります。現代社会に生きている限り、様々なストレスと 向き合わなければならず、その中での小さなきっかけでうつ病になってしまう方も少なくありません。 もしかしたらうつ病かもしれない、と思ったら、うつ病にはどんな特徴や症状があるのか知ることが大切です。
几帳面で生真面目な性格の人
一般的にまじめで几帳面な人、完璧主義者、責任感が強くて何事にも一生懸命取り組む人ほど うつ病になる傾向が高いと言われています。こうした性格の人は、何事に対しても全力でこう しなければいけないという義務感が強すぎて、まだまだ、もっともっと頑張らなければいけな いと自分自身を追い込む傾向が強く見られます。仕事では、自分で抱え込んでしまった過労と ストレスの塊に陥って、うつ病の引き金となっていってしまうと考えられています。
言いたいことがはっきりと言えない人
感情表現が苦手だったり、頭では考えがあっても口にうまく出せない人も要注意です。人から 何かを頼まれても断れなかったり言いたいことも対立を避け我慢や遠慮してしまいます。自分 一人でこれも背負い込んで心身ともに疲弊していくのです。
自己責任や責任感が人一倍強い
「人のせい」にできないタイプです。仕事をする上で何事も自分の責任だと考えられるのは素晴らしい資質で、上に立つリーダーに必要なことでも ありますが、本当は他に原因があり、本当に原因となった人が他にいる場合でも、自分の責任を問うことで、メンタルは摩耗していきます。きっと 会社組織では重宝されて、仲間からの信頼も厚いでしょう。でも、クレーム対応のときなどはとくに「他人のせいにしてしまう…」と感じたとして も、しっかりと責任の所在を明確にすることの方が大切です。
自意識過剰で被害妄想的な面がある。
本当は誰も自分に注目していないのに、いつも誰かに見られているような意識を持ったり、そ れによって被害妄想を持ってしまう人も危険です。自意識過剰さは、調子がいいときには自己 を磨くという良い方に作用しますが、調子が悪くなってしまうと最悪です。誰かがコソコソ噂 話をしていると自分の悪口を言われてるような気がしてしまう…すると会社の同僚たちみんな が自分のことを嫌っているように錯覚するのです。うつの身体的な症状が表れたときに、自意 識過剰であることが余計に自分を追い詰めてしまうことがあります。
循環気質
とても元気で行動的な状態(オン)と、極端で物静かな抗うつ状態(オフ)がはっきりしているタイプで、これは一般的に 躁鬱(そううつ)状態とも言われ、他人から見ればまるで別人のような側面をあわせ持つ人のことを言います。ときには 社交的で、親切で親しみやすいいい人が、ときに激しい気性の荒さを見せたり、攻撃的な状態になったり… 本人もコント ロールできないほど多面的な気質を持っている人は注意が必要です。肥満体型の方に多く見られます。
メランコリー親和型気質
ドイツの精神医学者・テレンバッハにより明らかとなった気質で、常識、モラル、正義をつねに意識して行動し、他人との 円満な関係を好むタイプのことです。理想的な状態になるために自分に厳しくしてしまい、一方で人にも厳しい。だからこそ 他人からの評価もすごく気になってしまいます。また、人との争いを嫌うのも特徴です。
執着気質
前述した「生真面目」と共通しますが、責任感や正義感が強く、几帳面で仕事熱心、凝り性などのタイプです。思い込みが 激しく、頭の切り替えがなかなかできないのが特徴です。目の前の仕事の質にこだわるがあまり軽い興奮状態になったあと に、帰宅するとスイッチを切ったようにガクッと静かになります。この感情の落差が少しずつ精神を摩耗させてしうのです。
「憂鬱な気分」や「気持ちが重い」といった抑うつ状態が長い期間続く、というのはうつ病の代表的な症状です。 初めて異変を経験する人は「精神病扱いされたくない」「恥ずかしい」などの思いがあるものですが、 早めに通院して診断を受け、必要であれば薬を処方してもらいましょう。早期対策があなたを救います。
特に理由はないのになんだか気分が滅入り、ふさぎ込んだ気持ちになってしまったり、何を するのも億劫でやる気が出ず、今までなら楽しみにしていた趣味さえもつまらなく感じます。 仕事中や家事の時もやっていることと違ったことを考えていたり長続きしなくなることもあり ます。また、ついてないことが続いていているような錯覚に陥り、楽観的な考え方が出来なく なってしまい、自己嫌悪になっている期間が続くことにより生きている意味がわからない、生 きていてもしかたないと感じてしまいます。
眠れない日が何日も続いたり、眠りが浅かったりして、体の疲れが朝になってもとれてない状態 が続きます。それによりからだ全体の倦怠感やだるさが抜けず、食事が終わるとすぐ横になりたい ほどの疲労感を感じます。その他にも人に会うのが嫌という感情から対人恐怖症となり、皆が自分 を嫌っているという錯覚に陥ってしまったり立ちくらみや耳鳴り、動悸、頭痛などその他体の変調 や違和感が続くようになります。また、食欲がなくなり味覚が以前と変化したり、美味しいと感じる はずのものがなんとも感じなくなってしまいます。