少しずつ慣らしていきましょう〜うつ病復帰へ
いざ『復帰』を見据えて行動していくと、
完全な回復を期待するとともに、
これからのことへの不安を感じることもあるでしょう。
自分の心身の様子を見て、準備を進めることが大切になります。
まず重要になるのが、社会復帰することに対して、
「復帰しなければいけない」と思っていないか、ということです。
この時点では、まだまだ「会社に行かなければ」、
「学校に行かなければ」という焦りがある状態です。
自ら「行ってみよう」と意欲を持って思えることが、
確実に回復が進んでいるという証明になります。
そして、準備は少しずつ進めていきましょう。
一気に進めても、そのペースにあなた自身がついていけなければ、
意味がありません。
うつ病にかかって、心身を休めると、どうしても体力が
落ちてしまいます。
活動する意欲はあっても、体がついていかない可能性があるので、
少しずつ体力を戻していきましょう。
回復期の間に体を動かすようにしていたかもしれませんが、
ここからは、無理をしない程度に負荷を増やしていきます。
例えば、近所を散歩していたのなら、その距離を伸ばすなど
していくことをお勧めします。
それから、通学や出勤の練習もしていきましょう。
いきなり通常の通学時間、出勤時間に行く必要はありません。
人の少ない昼の時間帯に、学校や職場の近くの駅に行くところから
始めてみましょう。
もちろん、それがつらいと感じれば、途中で引き返しても大丈夫です。
これはあくまでリハビリです。
体を慣らすことを目的にしているので、自分にとって無理のない範囲で
やっていくことが大切なのです。
復帰の話が具体的に進めば、その方法を学校や職場と
相談することになるでしょう。
ここでも、いきなりフルタイムで行く必要はありません。
学校や会社の事情にもよるでしょうが、週に3日行くとか、
4時間の時短勤務にするなど、負担の少ない方法で
進めていきましょう。
うつ病の症状には揺れがあります。
それは、復帰段階であっても起こり得ます。
完璧にすっきり治る、というものではないのです。
そして、うつ病は再発する確率の高い病気です。
うつ病が『復帰』の段階まで進むということは、
同時に、『再発防止に取り組む時期』に入ったということでも
あります。
自分の疲労感や体調に注意をして、
疲れを感じたりストレスになるとわかっていることを行なったりした後は、
しっかり休息をとる、ストレスを発散するなど、対策を講じましょう。