伝えましょう。理解を得るのは自分のため!
うつ病と診断されたなら、
「誰にも知られずに早く治したい」そう思う人も少なくないと思います。
しかし、黙ったままでいると病気のことを知らないため、表に出ていることでしか判断されず誤解が生じることがあります。
かといって、伝えたら伝えたで不利になったり、差別されたりする場合もあるでしょう。
以下はうつ病を患った人の体験談です。
ご参考になればと思います。
【誤解されたことを相手のせいにしていた】
簡単な書類もつくれず、報告もできませんでした。軽いうつ病だったので言う必要はないと思っていました。そのため、反抗的な若者と思われていたようです。
そんなつもりはない、事情を聞いてくれればいいのに、と先輩や上司をうらみました。若者はほめて育てるべきだと、会社の育成方針じたいも不満でした。
考えてみれば、返事もせず仏頂面で、言われたこともしていなければ、周囲が怒っても当然です。言う必要があるかないかではなく、相談していればよかったのです。
(引用元 うつ病の人の気持ちがわかる本 P80)
このケースでは、告知して事情を説明していれば良かったと本人が思ったケースです。
【病気と言ったから就活に失敗した?】
就職したらいずれわかることと思い、面接のときに「うつ病になったことがあります」と言いました。「現在は治っています」と言ったのですが、結果は不合格。理由は書いてありませんでした。
精神疾患だから採用されなかったとしか思えません。
こちらは、うつ病と伝えなければ良かったと本人が思ったケースですね。
つまり、この2つの体験談から分かるように、自分はうつ病であると告知したらいいか、しないほうがいいかということに
正解はないのですが、どこまでをどう伝えるかはケースバイケースと言うことは言えると思います。
とはいえ、伝えなければ協力も理解も得られず、さらには誤解を招くのもご覧いただいた通りです。
周囲の理解を得るには、”上手な伝え方”が大切になってきます。
1、伝える内容をまとめましょう
自分が何を伝えたいのか。
病気であるということだけか、どんな病気かも伝えるか。
病気と伝えず、自分はこうなんですという伝え方も。
2、伝えるかどうかを考えましょう
伝えない方が人間関係が円滑なこともありますが、
相手の立場、性格、気持ちを考えた伝え方に配慮しましょう。
3、話し方や文章を考えましょう
一方的に自分のことだけを話さず、相手とコミュニケーションをとりながら伝える。
文章にする場合、下書きをして相手にどう伝わるかを考えて読み直すことを忘れずに。
4、伝える方法を選択しましょう
話すか、文章にするか。
簡単にするか、丁寧にするか。
どちらが自分の気持ちをより伝えやすいか、相手の状況も合わせて考える。
このように、周囲の理解を得るには伝え方を考え、自分から理解を得るようにします。
周囲の人に理解されるか、誤解されるかは自分次第なのです。
「この人には、ここまで伝えた方がいいかな?」
「この人には言わない方がこの先円滑にいくな。」
「自分だけだと上手く伝えられないから、誰かに言ってもらおう」
などといったように、伝え方を工夫して周囲の理解を得ましょう。
この理解を求める一歩があなたのこれからに強力なサポーターを得られることにつながるかもしれないのですから。