社会復帰に伴うリワークプログラムについて
簡単に言うと、「復職に向けて、ウォーミングアップをしていきましょう」というものです。
具体的な目的は以下の通りです。
休職期間中には、一日中寝ていたり、夜更かしをしたりと生活習慣が乱れている場合が大いにあります。
また、体力や行動力などが以前よりも落ちていることもあります。
そのため、生活リズムを整えるために決まった時間に起きたり、施設に通ったりすることを行っています。
復職するとなると、一気に以前の仕事をやるまではいかなくても、何らかの仕事はすることになります。
そのため、業務に必要な能力を再び得るために簡単なPC操作や軽作業、その他実際の業務に近い仕事を
プログラムの中に組んで行っています。
自分がどういう原因で休職したのか、自分の症状はどういうものなのかなどを知ることは再発を防ぐために必要です。
また、ストレスへの向き合い方、自分のこころへのケアを学び、再びうつ病などの症状が出ないようにすることも目的とされています。
そのために、カウンセラーとの個人面談や認知心理学の授業、リラクゼーションまで行っているところもあります。
休職していると、どうしてもこもりがちになり、人と話す機会が減ってきてしまいます。
また、もしメンタル不調の原因が人間関係のもつれだとしたら、なおさら人と関わりたくなくなるでしょう。
しかし、復職するともなると自ずと人と関わる機会が増えてきます。
そのため、その準備としてグループワークや趣味講座などを行い、人との交流を増やすようにしています。
リワークプログラムが復職に向けての支援であることはご説明しましたが、それはどこで、どのくらいの期間行っているのでしょう。
リワークプログラムが行われているのは一般的に二つの場所です。
心療内科などの医療機関でのリワークプログラムは、期間もプログラム内容も主治医によってまちまちです。
一般的には3~6か月間の利用している方が多いようです。
有料のため、あまり時間をかけられないといったこともあるかもしれません。
ただし、自立支援制度を利用した場合費用を抑えることもできます。
ここでは、職場復帰に向けて、主治医と本人だけではなく、雇用事業主も混ざります。
つまり、本人への支援をもちろんのこと、事業主へ対しても職場復帰に協力してもらえるような体制をつくるということです。
ちなみに、費用は無料で、期間においては標準12~16週間となっています。
うつ病等のメンタル不調は再発性が高く、少しの間休職して療養ができたからといってすぐに復職できるというわけではありません。
復職に向けて、リワークプログラムを受けるというのは、少しでも再発のリスクを減らせるのかもしれません。
もし、リワークプログラムについて気になる方は、インターネットで調べてみてはいかがでしょうか。