就活うつをご存知ですか?
学校卒業時や再就職時と色々な機会がありますが、
職を得ようと思うと、必ず必要になるのが就職活動、
略して『就活』です。
就活は、心身共に疲労するもので、
大卒の求人倍率は上がり、売り手市場と呼ばれるようになった今でも、
それは変わりません。
就活というのは、本来、「こういう会社で働きたい」とか
「お金を稼いでこういう暮らしをしたい」といった、
自分の未来へ進むために必要なステップの1つです。
しかし、そんな就活によって、うつの症状を発症したり
うつ病にかかってしまう人が多くなっています。
『就活うつ』というのは、正式な病名ではありません。
就職活動によって、心と体のエネルギーを使いすぎて、
うつ症状が出てしまったりうつ病にかかってしまったりすることを
指しています。
症状はうつ病と似ていますが、『自分に自信がなくなる』という面が
強いようです。
《就活うつの症状》
・社会に必要とされていないと感じる
・就活へのやる気が起きない
・不安や焦りを感じる
・悲観的な考えをしてしまう
・寝つきが悪い、眠りが浅い
・食欲が低下した、あるいは増加しすぎている
・吐き気を感じる
・頭痛や腹痛、腰痛などの体調不良が続く
など……
うつ病にかかると、思考力が阻害されてしまいます。
ですから、集中力が低下したり、
冷静な判断ができなくなったりします。
当然、コミュニケーション能力も低下してしまうのです。
そんな状態では、就活はおろか、普段の大学生活だって
ままならなくなるでしょう。
では、どうして就活うつにかかってしまうのでしょうか。
それは、就活によって、大きなストレスがかかるからです。
人によっては、大学と就職先の距離が離れていることなどから、
生活が不規則になって、体を壊してしまうことさえあります。
大学生の多くは、就活は『自分の価値』が社会的価値観で
計られる機会だと感じているかもしれません。
ですから、希望した企業に採用されなかった時、
自分の存在が受け入れられなかったと感じ、
がっくりとしてしまうのではないでしょうか。
しかし、企業側から見る採用活動とは、
『自社で活躍できる人材かどうか』が重要なのです。
採用されなかったということは、間違っても、
『応募者の価値が低い』ということではないのです!
あくまで、その企業に合いそうな人を選んでいるに
過ぎません。
「あの会社は自分を採用しないで、もったいないことをしたな」
不採用になった時は、
そんな風に考えられると気が楽かもしれませんね。
しかし、どれだけ採用試験や面接を受けても、
内定がもらえなければ、卒業後も就活は続きます。
就活が長引けば長引くほど、就活生が疲弊してしまうのは
当たり前のことですよね。
それから、周囲からのプレッシャーを感じる人もいるでしょう。
期待も込めて、「あなたは優秀だから、絶対受かる」
と言われることもあるでしょう。
あるいは「どうしてまだ内定が決まらないの」
そんな風に言ってしまう人もいるかもしれません。
真面目に活動をしている人ほど、
そういった言葉に傷つき、追い詰められてしまうのです。
就活うつの予防方法は、健康的な生活です。
規則正しく、十分な食事や睡眠をとりましょう。
心と体のエネルギーは、ゆっくり休むことで回復できます。
そして、ストレス発散もしっかり行なっていきましょう。
就活時期だからとそれだけに集中しすぎず、きちんと気晴らしすることを
オススメします。
圧迫面接で辛い気持ちになったり、
不採用通知が来て落ち込んだりしたら、
カラオケで思いっきり歌うのもいいかもしれませんね。
早く就活を終わらせられると良いのですが、
こればっかりは自分だけではどうにもできません。
大学や就活応援企業などのサポートを利用して、
気持ちの上での負担を減らすことも有効です。
では、就活うつにかかってしまったら、どうすれば良いのでしょうか。
ほとんどの大学にカウンセリングルーム(学生相談室)が設置されているので、
こちらで相談してみてはいかがでしょう。
もちろん、大学でなく、専門医への受診や民間のカウンセリングを
利用するという手段もあります。
そして、しっかり休息をとりましょう。
失ったエネルギーを取り戻す必要があるのです。
最近は、就活生の7人に1人がうつ状態になっているとも言われ、
就活うつは深刻な社会問題です。
ですが、就活は、あくまであなたの人生の中では、
ステップの1つなのです。
『自分自身の心身を大切にする』ということをもっと重視して、
生き生きとした生活を目指しましょう!