セクハラは、人の心を深く傷けることを知ってください
セクハラは、『セクシャル・ハラスメント』の略です。
端的に訳すと、『性的ないやがらせ』を意味し、
今や社会的な問題となっています。
男性から女性に対するものと思われがちですが、
それだけではありません。
性的ないやがらせ全般を示すので、
女性から男性に対するものも、セクハラになるのです。
例えばこんな行為が当てはまります。
・恋人がいないことや未婚であることをからかったりいじったりする
・女性の側から体を触らせる
・当然のように重いものを持たせる
など……
そして、同性へのセクハラがあることも知ってください。
女性から女性への場合は、こんな行為が当てはまります。
・結婚や出産について聞く
・恋人がいるか聞いたり、その恋人についてやたらに聞いてきたりする
・胸など、体に触ってくる
過剰反応だと言われることもあるようですが、
その言葉はセクハラと同じように、セクハラされた側の人を傷つけます。
忘れないでいただきたいのは、女性であろうと男性であろうと、
『セクハラによって酷い苦痛を感じている』ということです。
その苦痛はそのまま、強いストレスとなります。
そのストレスを解消できずに、心の負担になってしまえば、
うつ病にかかるリスクが高くなってしまうのです。
さまざまな関係性の中でセクハラが起こる可能性があるとしたら、
もしかしたら、セクハラをした側にはそんなことをしたという意識が
ないということもありえます。
あなた自身がセクハラの被害者になる可能性もありますし、
あるいは、セクハラの加害者になる可能性もあるのです!
では、セクハラが起こらないようにするには、
どうすればよいでしょうか。
被害を受けた場合、相手に拒絶の意思を示す必要があります。
「嫌がっていた」ということが、
セクハラがあった証拠の1つになるのです。
相談窓口があればそちらに行ったり、
話しやすい人に相談したり、一人で抱え込まないようにしましょう。
セクハラの加害者にならないためには、
相手の意思を汲み取ることが必要となります。
まず、相手が「不快だ」と思っている気持ちを察することです。
セクハラの多くは、上司と部下、正社員と派遣社員といった
上下関係の中で発生します。
これは、セクハラ行為に不快感を感じたとしても、
拒否の意思を示しにくい関係です。
そのため、以下のような相手の仕草などで察することが重要になります。
・体をよける
・顔をうつむける
・困ったような顔をする
など……
また、自分が相手にした『からかい』や『いじり』が、
家族などの親しい人に向けられた場合を想像してみてください。
それを、許すことはできるでしょうか。
さらに、自分の行動による影響力を考えてみましょう。
すでにお伝えした通り、セクハラは上下関係の中で
発生することが多いので、自分の行いに対して相手が
拒否できるのかどうかを考えてみてください。
あるいは、自分への『尊敬の感情』を『恋愛感情』だと
勘違いしていないでしょうか。
尊敬し、一緒に仕事などを頑張りたいと思っている相手に
セクハラをされることは、
被害者にとって大きな裏切りに感じられるでしょう。
最後に、相手が自分と対等な人間であることを意識してください。
どこかで、相手を見下していないでしょうか。
その気持ちがセクハラに繋がっているのかもしれません。
職場や学校、人が多くいる環境では、
いろいろな人がさまざまな関係を築いています。
誰も傷つかない環境を作るのは簡単ではないでしょう。
けれど、一人一人が相手を尊重して思いやり、
セクハラの起こらない人間関係が作れるように、
努力することはできるはずです。
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