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子どものうつ病についてご存知でしょうか……


心も体も発展途上の子どもたちにうつ病が増えている、と言われています。
うつ病は、決して大人だけの病気ではありません。
今回は、子どものうつ病についてお伝えします。




大人のものだと思われがちなうつ病ですが、
近年、子どもたちの間でも増加しています。

 

少し古いデータですが、北海道で行われた調査で、
およそ小学生の12人に1人、中学生の4人1人にうつの傾向が
あるという結果が出ています。
うつの傾向を調査したもので、うつ病の調査ではありませんが、
少なくとも、彼らはうつ病の予備軍と言えます。

 

10年以上前のデータでこの割合です。
子どものうつ病への認知度が上がったことで表面化したという見方も
できますが、病院に受診する人数は増えているようです。

 

 

子どものうつ病は、見逃されやすいと言われています。

 

まだ心身ともに未発達な状態ですし、
特に思春期は精神的に不安定になりやすいということも
原因の1つと言えます。

 

また、児童期には、大人のように自分の症状を
言葉にしにくいということもあります。

 

大人でも言えることですが、うつ病にかかった本人が
「自分はうつ病だ」という考えに至らないということも、
一因としてあるでしょう。

 

しかし、必ず、心や体の症状で異変を訴えているはずです。

 

 

では、子どものうつ病では、どんな症状が現れるのでしょうか。

 

・不眠などの睡眠障害・睡眠異常
・食欲の低下
・体重の減少(増えないで痩せる)
・腹痛
・頭痛

 

これは、身体的な症状です。
子どものうつ病の場合、一般的によく言われているうつ病の症状は
あまり出ないのが特徴なのです。



もちろん、下記のような精神的な症状が出る場合もあります。

 

・不安や焦りがある、イライラする
・憂うつな気分が続く
・集中力が低下している
・好きなことなどへの興味がなくなる

 

思春期になると、集中力の低下や疲れやすいといった、
児童期とは違う症状が現れます。
また、中学生の男の子には、イライラして暴力的になるという
タイプのうつ病が見られることがあります。




うつ病の原因の1つとして、ストレスがあげられます。
子どもたちはストレス耐性が低いため、
大人よりもダイレクトにストレスの影響を受けやすい場合が
あります。

 

引っ越しや両親の離婚などの家庭の事情、
いじめ、受験、不登校、学校でのことなど、
ストレスを感じるできごとは事欠きません。

 

家族や学校の関係者など、周囲の人間が注意して
見守る必要があります。

 

 

では、子どものうつ病への対応は、どうすれば良いでしょうか?

 

まずは、きちんと話を聞いて、
子どもの気持ちを受け止めてあげましょう。
口を挟んだり注意をしたりせず、
子どもの言葉をしっかり聞いてあげてください。

 

この時、叱ったりはしないでください。
彼らは、心や体が疲れ切っているのです。
そんな時に、「どうして頑張れないのか」「努力が足りない」など、
否定的な言葉をぶつけられてしまえば、
子どもたちはただ追い詰められてしまうだけです。

 

 

そして、疲労した心身をしっかり休ませてあげましょう。

 

十分に休息をとって、元気を取り戻せるようにしてあげてください。

 

 

子どものうつ病の治療は、大人のうつ病の治療以上に、
家族や周囲の人たちの協力と手助けが不可欠です。

 

まずは家庭内や学校などでのコミュニケーションを増やして、
子どもが悩みごとや苦しさを吐き出せる環境を整えてあげましょう。



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