うつ病の回復、その道のりとは……?
どんな病気でも、回復していくにはそれぞれの道のりがあります。
うつ病の回復までの道のりには、
個人差や治療の方法などによって違いはありますが、
以下のようなパターンが考えられます。
(パターン1)
発症 → 改善 → 維持
(パターン2)
発症 → 改善 → 再発
(パターン3)
発症 → 長期化
もっともスムーズな回復の仕方は、
もちろん、(パターン1)です。
うつ病にかかるということは、心身ともに疲労状態で、
活動するためのエネルギーが不足している状態です。
体には、不眠や食欲不振などの悪影響が出て、
心には、憂うつな気分や何も楽しめないといった悪影響が
起こります。
早い時期に、病院やカウンセリングに行くなど、
適切な対応をとることができれば、長期化を防ぎ、
回復までにかかる時間が短くなります。
一般的に、うつ病から回復するまでに要する期間は、
1年と言われています。
早めの対応をしていたとしても、忘れてはいけないのが、
うつ病は「再発する病気」であるということです。
(パターン2)の場合になります。
うつ病の再発の確率はとても高いと言えるでしょう。
初めてうつ病にかかった人の50%が再発をするという
統計結果もあります。
また、近年では、わりと短期間で回復と再発を繰り返す人が
増えているとも言われています。
治療を進める中、症状が改善して回復していくと、
うつ病にかかっている本人も家族も安心します。
もう少しで完璧に治るかもしれない、と期待もするでしょう。
そして、これまで休んだ分を取り戻そうと無理をしたり、
薬の服用をやめてしまったりということが起こりえます。
すると、まだ回復しきっていない心身の状態は悪化して、
また症状が現れて、再発してしまうのです。
回復までに1年と言われてはいますが、
一方で、再発することも視野にいれなくてはいけません。
人それぞれではあるのですが、
うつ病にかかった時は、長期間付き合う覚悟も必要となるのです。
うつ病の症状が出ているのに放置したり、対応が遅れたりした場合、
(パターン3)のように長期化する恐れがあります。
他の病気も一緒に発症する、というリスクも高くなるでしょう。
やはり(パターン1)のように、スムーズに回復することが
一番望ましいです。
そのためにも、自分の心身の状態に気をつけて、
早めに休息をとったり、ストレス発散をしたりしましょう。