自立神経失調症? もしかしたら、うつ病の可能性も……
うつ病では、心の症状以外に体の症状も現れます。
病院で受診をして自律神経失調症と診断をされても、うつ病である可能性があるのをご存知でしょうか。
うつ病で起こる体の不調には、以下のようなものがあります。
・眠れない
・息苦しさを感じる
・口が渇く
・のどのつまり感を感じる
・"のぼせ"や"ほてり"が起きる
・性欲が低下する
・月経不順が起きる
・便秘になる
・汗をかく
・手足の痺れが起きる
・食欲不振になる
・体のあちこちに痛みを感じる
「眠れない」という症状については、下記のような状態も含まれます。
・寝付いてもすぐに目が覚めて、眠れなくなる
・早朝に目が覚めてしまう
逆に、一日中眠くてたまらない、という場合もあるようです。
「食欲不振」という症状については、下記のような状態も含まれます。
・食べることに意欲がわかず、何を食べても美味しく感じられない
・食べる量が減り、やせていく
やはり、逆に食欲が増す、という場合もあるようです。
「体のあちこちに痛みを感じる」というのは、頭や関節、背中や腰などが痛みます。
一度にあちこち痛むという場合もあれば、痛む場所が次々変わっていくという場合もあります。
こういった症状が辛くなり、病院に行ってみると、自律神経失調症と診断されることがあるのです。
自律神経失調症とは、自律神経の働きのバランスが崩れて発症する病気です。
自律神経は体中を巡る神経で、ほとんどの臓器の働きを調整しています。
自律神経の不調で現れる症状が多岐にわたるため、
様々な心身の症状が現れているにも関わらず、原因がわからないという場合、
とりあえずつける病名として使われてしまうことがあるのです。
うつ病の場合、憂うつ感といった心の症状よりも、
体の症状が先に現れることがあります。
このようなタイプのうつ病は、身体症状を仮面のようにまとい、
心のほうの問題を見えなくさせてしまうことから、『仮面うつ病』と呼ばれています。
しかし、訴えられた症状から検査などをしても、異常は見つからず、
自律神経失調症と診断されてしまう、ということがあるのです。
これは、うつ病に限った話ではなく、自律神経失調症という診断の影には、
他の心の病気が隠れている可能性があると言われています。
自律神経失調症とうつ病の違いは、心の症状の有無です。
憂うつ感のような症状は、自律神経失調症ではほとんど現れないと言われています。
体の不調が現れた時、
自分が今置かれている状況で無理をしていないか考えてみてください。
心と体が休憩を必要としているのかもしれません。