睡眠が足りない、それは重大な問題につながります……
睡眠の研究をする上で、『眠らない』ことに関する検証も
行われています。
かつては、その危険性が重視されず、
個人で不眠への挑戦をする人もいました。
いえ、ギネスなどへの挑戦で、今も行なっている人は
いるかもしれませんね。
ラジオのDJが眠らないで番組を続けた、という話を
聞いたことがある方もいるでしょう。
大学などの研究機関でも様々な観点から検証が行われています。
その他の調査などからも、いまでは、睡眠不足によって
実に様々な問題が起こることがわかっているのです。
いくつかご紹介します。
《病気になる可能性が高まる》
ここでは、うつ病が多いに関係してきます。
なぜなら、睡眠不足はうつ病にかかるリスクを高めるからです。
しかし、襲い来る病気は、うつ病だけではありません。
睡眠不足が続けば、様々な病気のリスクが高くなってしまうのです。
それには、睡眠時に分泌される成長ホルモンが関わってきます。
「寝る子は育つ」というのは、
決してただの格言ではありません。
眠っている間に分泌される成長ホルモンが、
筋肉や骨を成長させ、脳の発達を促しているのです。
ですから、しっかり睡眠をとることができなかった子は、
学力が低くなる傾向があったりキレやすかったり、
あるいは太りやすいなどと言われています。
また、成長ホルモンの役割はそれだけではありません。
疲労を回復したり新陳代謝を高めたりしてくれます。
ひいては、美肌の維持や発毛の促進、
太りにくさに繋がるのです。
また、睡眠不足によって、
認知症のリスクも高まると言われています。
《自制がききにくくなる》
徹夜をするなどして17時間以上起きていると、
人の認知能力は、飲酒をした時のほろ酔いほどまで落ち込むと
言われています。
これは、睡眠不足によって、判断力や記憶力、
状況判断をする能力などが落ちてしまうからです。
例えば、ダイエットをしたいと思ったら、
お菓子などの糖分を我慢するでしょう。
あるいは、タバコをやめようと思えば、
禁煙外来やニコチンパッチなどに頼りながら
我慢するでしょう。
この『我慢』をするためには、『自制』のエネルギーを使います。
しかし、睡眠が不足すれば、この『自制』のためのエネルギーも
すっかり減ってしまうのです。
つまり、普段はやめていることを、
我慢できなくなるリスクが高まるのです。
睡眠不足がどれだけ私たちに悪影響を及ぼすのか、
お判りいただけたでしょうか?
日本だけではなく、世界的に睡眠不足は大きな問題となっています。
仕事が忙しい、睡眠を惜しんでやりたい楽しみがあるなど、
睡眠不足になるには、色々な事情があることでしょう。
けれど、自分のために、ご家族のために、
そして、あなたが真剣に取り組んでいることにベストな状態で挑むために、
『睡眠の取り方』を見直してみてください。
あなたの体は、たった1つのかけがえのないものなのだから……