頑張りすぎている時、「あきらめる」という選択肢を思い出して……
うつ病になってしまった人、あるいは、うつ病になりやすい人の
思考パターンの一つとして、
『任されたことを「完璧に」こなそうとする』というものがあります。
真面目で、責任感も強いので、その意識がひときわ高くなりがちです。
また、その特性があるため、教師や上司に信頼されます。
だからこそ、仕事などを任され、それに応えてきた実績もあるでしょう。
得意分野だという自信や誇りも持っているかもしれません。
しかし、任されたことを完璧にこなせなかった時、
自分への失望感などにつながり、
ひいては大きなストレスとなって本人を苦しめます。
人の気持ちを感じとったり、気遣ったりできる特性も持っているので、
余計に、責任を感じてしまうのでしょう。
けれど、その思考が自分を傷つけているのなら、
「完璧であること」を「あきらめる」ということも、
一つの解決策になります。
ただ、「あきらめる」ことは簡単なことではありません。
なぜなら、これまで自信を持って行なってきたことが
対象となるからです。
自信を持ったり誇りに思ったりしていることを
「できない」と認めるのはとても辛いことです。
これまでの努力が無駄になるかもしれない、
そう思うと、怖くもあるでしょう。
ですが、そこをあえて、あきらめてみるのです。
例えば、任された仕事を最後までできなかった時、
できない自分を責めているかもしれません。
あるいは、努力や勉強が足りないと、
反省を繰り返しているかもしれません。
ですが、本当にあなたは何もできていないのでしょうか?
もしかしたら、あなたがそこまで頑張ったから、
その仕事を引き継いだ人はすごく助かっているかもしれません。
もしかしたら、2人分の業務をあなたが1人で
片付けていたのかもしれません。
今の社会では、一人が抱える業務の量が
以前より多くなったと言われています。
これは、決してありえない話ではないのです。
自分がこう、と思っていても、
周囲から見るとそんなことはない、ということはよくあります。
別の考え方があるということを知ってみませんか。
誰かのために頑張るのは、とても素敵なことです。
ですが、頑張りきるには、自分自身が元気でいることが大前提です。
頑張り続けて疲れている自分を助けるために、
「あきらめる」という選択肢がある、ということを思い出しみてください。
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